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響きの錬金術物語(5)[2012年12月03日]

4)  演奏現場の歴史的背景変化は、前に少し述べましたが、音楽が、まだ貴族社会のものであった時代、簡単なサロン演奏会が、お抱えで演奏され贅沢な光景が覗えます。そのための作曲家、演奏家が専属で、響きの良い館で、宴とともに展開された時代は、今のオーディオファイル以上に、うらやましい限りです。再生音楽でなく、生の音楽を響きの館で演奏された事は、今、もってありえない優雅な時代と思います。室内音楽ではあるが、響きは確かなものであった事は確かでしょう。

そのころに、イタリアの北部にバイオリン族の基礎的集団が発達して、今日のバイオリンの基本を構築したのも1500年代から1600年代でした。弦楽器の中でも擦弦楽器は多彩な響きの源を現在に提供しています。様々な楽器の中で、今日、楽器の女王として君臨するには、それなりの伝説があります。ここが響きの錬金術の面白いところです。バイオリン等の聖地として、クレモナが有名である。これは、この地にアマティー、ガルネリ、ストラディヴァリウス等の製作工房があり、ここを中心にそのころのバイオリンが発達した事にあります。この件は色んな文献で研究され今に至っていますが、謎が謎を呼び益々、興味をそそる部分でもあります。しかし、何故こうもバイオリン族が興味にそそるのか、それは、他の楽器と違い骨董的価値であるが今でも音響的価値があること、更にまだ現役で良い響きを奏でる事が出来るにあります。他の楽器では300年の歴史でもって良い音質(響き)を魅了するものは、そうありません。

バイオリン族の歴史的背景は、色々ありますが今の形はイタリアのクレモナで完成されたとされ、その後もこの上を行くデザインは出てきていません。ここで、演奏楽器、バイオリンの響きに関して少し音響学的に探究することにしましょう。・・・大村正則

Goldmund Reference MkⅡ[2012年12月03日]

さらに、注意深くGoldmund Reference MkⅡを観察するといくつかの欠点が見いだせる。本体の下部に取り付けてあるネジがほとんど錆びついている。またターンテーブルを支える支柱の一部が大きくへこんでいる。もっとも、いづれもプレーヤーとしての機能には何ら影響は認めません。しばらく使って気が付きましたが、ターンテーブルの回転数をデジタル表示してくれるが結構揺れます。33.27~33.30を行き来しています。5分ほど経つと安定し33.3にロックされますが、トーンアームを移動させると再び回転数が変化しています。これは正常であり仕方ないことなのか?修理が必要なのか?まだまだ疑問点が残されている。・・・続く