響きの錬金術物語(7)[2012年12月17日]
その意味で、現在の音楽の響きがバイオリンの影響が多彩な音楽表現による大きな、ささせえ、になっている事がわかります。バイオリンは今の音響工学から見て大変興味があるものです。胴体に張られた弦を擦って、胴体にて音響的に増幅する楽器、この胴体が何故この形なのか、今、から考察するに音響的感知から興味がありますが、基本的に弦を一定の音響バランスで自然減衰させる自然な形態から来ていると考えられます。例えばこの胴体が四角の状態ですと定在波が発生して綺麗な倍音が出ないと、考えられます。この原型は自然な形態として瓢箪の形状がヒントとしてあり、その流れを汲んで進化して今のバイオリン族の形状に落ち着く事になります、叉、ギターもこの形に近い形で進化している事は。どこか共通な響きの原点があると考えられます。ここで、バイオリンの響きに話を戻しましょう。この音響的デザインを追ってみますと、増幅器が無い時代の再生音響機材に共通構造にあることが判ります。振動を胴体の箱状にて増幅して発生する考えは同じ原理である。このことから、バイオリンは音響工学としてかなり古い歴史を持って進化してきた事がわかります。胴体の素材もその時点で最高の知識で選択されその素材がイタリアの北部に存在した事もバイオリンの発展に大きく影響されています。・・・大村正則