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響きの錬金術物語(6)[2012年12月10日]

5)  バイオリンは弦楽器の中で擦弦楽器に属され,弦を擦る事で響きを発生する楽器です。その源は、フィドル等が上げられます。その頃の、音楽楽器は弾く楽器が多くその源が、リュートと言うギターの原型の形をしたものが中心でした。貴族のサロン演奏ではそれなりの演奏の響きでしたが、宴などで大きな音響パワーが必要になると、音楽的に含めて物足りなさが、出てきました。室内楽も大きな編成になると表現豊かな楽器が望まれる様になり、そうして生まれたのが擦弦楽器のバイオリン族です。基本はバイオリンの高音部ヴィオラの中音部、その下のチェロ、コントラバスが出現しました。この楽器で演奏形態、表現が大きく変わる転換期になり、音楽の演奏規模が変わるきっかけとなり、作曲家もそれに合わした、創作に変化して響きの内容が色濃くなりました。つまり、オーケストラの響きが出来つつあり、弦楽器の多数の楽器採用で響きの倍音が更に増すことになります。 ・・・大村正則